アパートの大規模修繕の費用って?

年単位で計画していき、居住人が住みやすいように修繕や改修を行う必要があるアパートの大規模修繕は、どれくらいの費用で行うことができるのでしょうか。今回は、アパートの大規模修繕の費用やタイミングについて、項目ごとに紹介していくので、参考にしてみてください。

 

建築部分に関係する修繕内容

アパートの大規模修繕は、工事項目が多いことから、計画的に進めていくことが大切です。まずは建築部分に関係する修繕内容について紹介していくので、費用やタイミングについて参考にしてみてください。

1.防水関係

建築部分に関係する修繕項目の一つが防水関係です。アパートで防水が必要な箇所は様々あり、屋上や部屋の中、廊下や階段などが防水関係の修繕に関係しています。

雨水に晒されている箇所であれば、劣化が早いことから、修繕が遅れないように計画していくことが大切です。状況によっては、早めに修繕工事を実施する必要があるので、大規模修繕を行う際の建物診断で判断できるようにしておきましょう。

修繕の費用は5,000円/㎡が相場です。タイミングとしては、12年が目安となります。

 

2.外壁関係

アパートの外壁部分にあたる修繕は、普段から雨風に晒されていることから、劣化が早いのが特徴です。劣化の状況に合わせて修繕内容を決めることが重要になります。外壁関係の修繕内容は、外壁塗装やタイルの張替え、鉄部塗装、シーリングの打ち替えなどです。

修繕の費用は外壁塗装の場合は5,000円/㎡、外壁タイルは30,000円/㎡、鉄部塗装30万円/鉄階段10段が相場になります。周期としては、外壁が12年、鉄部塗装が4~6年、シーリング12年です。

外壁工事については、状況によっては足場を組むことがあります。その場合は、別途足場設置費用や養生費用が発生するので、事前に余裕を持った予算で修繕を検討しましょう。

設備に関する修繕内容

アパートの設備に関する大規模修繕は、築年数が経つごとに増えていきます。どのような修繕内容になるのか、紹介していきましょう。

 

1.給排水設備

アパートの給排水設備は、給水ポンプや排水ポンプ、貯水槽改修、給水管更新、排水管更新などがあります。築年数が経つほどに、劣化が激しくなる傾向にあるので、問題が発生する前に、速やかに修繕することが大切です。

修繕の目安としては、設置状況によって異なるため、ハッキリとした相場はわかりません。そのため、業者に見積もりをとってもらい、費用感を把握しておくことが大切です。

大体の目安でいくと、15,000円/mくらいが相場になることが多いでしょう。

修繕の周期としては、給排水管15年、給排水ポンプが8年、貯水槽は25年が目安になります。

 

2.電気設備

アパートの大規模修繕の項目になる電気設備としては、エントランスや廊下などの共用部分の電機やインターホン、テレビ視聴設備などがあります。

修繕費用の目安としては50万円程度が相場です。修繕の周期は10年~15年になります。

アパートの場合は、マンションなどと比較すると、エレベーターなどの設置がないことから、電気設備についての修繕費用はそこまでかからないのが特徴です。

 

その他の設備

アパートの大規模修繕で必要なその他の設備は、空調や換気設備、ガス管などの改修工事が該当します。

修繕費用の目安としては50万円~100万円程度です。修繕周期の目安としては、15年~30年になります。

 

アパートの大規模修繕の費用をシミュレーション

アパートの大規模修繕にかかる費用は、各設備などによって相場が異なります。そのため、自分が管理しているアパートでは、どれくらいの費用がかかるのか、今回の相場を参考に、シミュレーションすることが大切です。

予算に余裕をもって、大規模修繕を行う必要があるのか、しっかり費用の相場を確認して、シミュレーションしてみてください。

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