大規模修繕の確認申請ってなに?

修繕と改修を行い、マンションの居住者が住みやすい環境を整える目的の大規模修繕ですが、その際に必要な確認申請があります。確認申請とは、どのようなことを指しているのでしょうか。

今回は大規模修繕の確認申請について、詳しい内容を紹介していくので、参考にしてみてください。

大規模修繕に必要な確認申請について

建築基準法では大規模修繕や模様替えを実施する場合、確認申請を行う必要があります。確認申請とは第一号~第三号の建物に対して、大規模修繕や模様替えを実施する際に必要になるのが特徴です。

建築基準法に定められた第一号~第三号とは、第一号が特殊建築物で、その用途に供する部分の床面積の合計が百平方メートルを超えるもの。

第二号が木造の建築物で三以上の階数を有し、又は延べ面積が五百平方メートル、高さが十三メートル若しくは軒の高さが九メートルを超えるもの。

第三号が木造以外の建築物で二以上の階数を有し、又は延べ面積が二百平方メートルを超えるものになります。

これらの基準から、マンションなどの大規模な建築物に大規模修繕や模様替えを実施する場合は、確認申請が必要です。

確認申請は、確認の申請書を提出して、建築主事の確認を受けてから確認済証の交付

を受けるまでが流れになります。

建築基準法で定める大規模の定義

大規模修繕に必要な確認申請で、建築基準法においての大規模とは、どのようなことを指しているのでしょうか。建築基準法によれば「建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕/模様替えをいう。」とあります。

主要構造部とは、「壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、附け柱、掲げ床、最下階の床、廻り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。」と表現されているのが特徴です。

このような建築物については、確認申請が必要になるので、自分が管理するマンションなどでは確認申請が必要になるのか確認しておくことが大切になります。

また建築基準法による規定の内容は、多少曖昧な部分もあることから、審査機関の判断によることが多いのも事実です。

大規模修繕の必要性

大規模修繕を実施する場合、建築基準法により、第一号~第三号の建築物には確認申請が必要であるなど、面倒な手続きが必要になります。しかし、大規模修繕は面倒な手続きを行う必要があるほど、大切な意味を持っているのです。

居住者が安全に暮らす環境を作るためには、築何年もあるマンションを放置しておく訳にはいきません。そのために、大規模修繕が必要になります。大規模修繕を行うことで、長期的に利用しても問題ない耐久性や強度を守ることができるのです。

また大規模修繕には、改修を行う意味合いもあり、現在に求められている性能や機能をマンションに与えることができます。

改修を行うことで、居住者は快適に生活を送ることができるので、大規模修繕は重要な役割があるのです。

 

大規模修繕の確認申請が必要な場合は計画的に準備

建築基準法により、大規模修繕を行う場合は、確認申請が必要になることがあります。自分が管理する建築物の場合は、確認申請が必要なのか事前に確認しておきましょう。

確認申請を計画的に準備しておくことで、早期に大規模修繕工事の着工に進むことができます。大規模修繕は工期が長くなることが予想されるので、早めに準備を進めておき、速やかに工事が完了できるようにしましょう。

大規模修繕が長引くと、すでに住んでいる居住者の迷惑になってしまう恐れがあるので、迅速に工事を進めていくことをおすすめします。早めに実施し、安全で快適な暮らしを実現していきましょう。

関連記事

  1. 大規模修繕の周期は12年?

  2. アパートの大規模修繕の費用って?

  3. 大規模修繕ってどのくらいの周期でやるべきなの?

  4. 足場について

  5. 大規模修繕のアフターサービスってどうすればいいの?

  6. 大規模修繕ってどのくらい費用がかかるの?